明星の登場か

全く、キミには驚かされっぱなしだよ。

でも、キミにそれを操れるかな?

お手並み拝見ってね♪



         

 新世紀エヴァンゲリオンE


第弐話 目がぁ〜目がぁぁぁぁ!!!










『冷却終了』

……。

『右腕の再固定完了』

………。

『ケージ内全てドッキング位置』

………………。

「了解、停止信号プラグ排出終了」

……つまらん。非常につまらん。

『パイロット、エントリープラグ内コックピット位置に着きました』

パイロットやることないし、

『了解、エントリープラグ挿入』

全然、面白くない。

『脊髄伝動システムを開放、接続準備』

かっこいい専門用語ずらずら並べおって。

『プラグ固定終了』

『第一次接続開始』

『エントリープラグ注水』

「?」

足元から黄色い水が競り上がってきた。なんだ?水漏れなんて聞いてないぞ。

「あのぉ〜水漏れしてますよ?」

「大丈夫、肺がLCLで満たされれば、直接血液に酸素を取り込んでくれます。すぐ慣れるわ」

「……事前に説明しとけっての」

そんなことより水が、僕は息を止める。しかし、そんなことをいつまでも続けれるわけもなく、いつか限界がくるわけで。僕は当然のごとく水を飲み込んだ。

………たしかに息は出来るみたいだ。


 だが、味に問題がある。

「なんだっけな?」

「どうしたの?シンジ君」

「そう、血だ」

「え?」

「なんでもないです。続けてください」

血の味がする。気持ち悪くなりそう。血ってあんまり好きじゃないんだけど。というか好きな人って居るのかな?






『主電源接続』

『全回路動力伝達問題なし』

「了解」

「第二次コンタクトに入ります」

「ん?」

黄色い水が消えたかと思うと、周りがいろいろな模様やら何やらに次々に変化する。

「A10神経接続異常なし」

「思考形態は日本語を基礎原則としてフィックス、……初期コンタクト全て問題なし」

「双方向回線開きます」

すご、辺り見回せるし。

「シンクロ率、57.9%」

かなりハイテクですな、うんうん。やっぱロボットはこうでなきゃね。

「凄いわね」

「ハーモニクス、全て正常値。暴走、ありません」

「いけるわ」

「エヴァンゲリオン初号機、発進準備」

『第一ロックボルト解除』

『解除確認、アンビリカルブリッジ移動開始』

『第二ロックボルト解除』

『第一、第二拘束具除去』

『一番から十五番までの安全装置を解除』

『内部電源、充電完了』

『外部電源接続、異常なし』

「了解、エヴァ初号機射出口へ」

「進路クリア、オールグリーン」

「発進準備完了」

「了解、碇司令、かまいませんね?」

「もちろんだ、使徒を倒さぬ限り我々に未来はない」

「……碇、本当にこれでいいんだな?」

「………」

碇と呼ばれた男は沈黙で答えた。

「発進!!」

(シンジ君、死なないでよ)

いきなり体に物凄い負荷がかかる。くそっ、発進するならするで、僕に一言断ってからにしろよ。舌噛んだじゃないか、全く。

1〜2秒経っていきなり負荷が消えた。

―――そして、目の前にはあの怪獣がいた。

「……さ〜ってと、どうなるかな?」

目の前の黒い怪獣が僕のことを見ている。

『最終安全装置解除、エヴァンゲリオン初号機リフトオフ!!』

『シンジ君、今は歩く事だけを考えて』

「武器は何処ですか?」

『肩にナイフがあるだけよ、それ以外はまだ開発中なの』

「肩ね、どうやって出せば?」

『あなたが肩のナイフを取ろうと思えばいいのよ、言ったでしょう、考えた通りに動くの』

う〜んでて来いナ〜イフ。

『動いた!!』

でも、感覚が鈍い気がする。動作にタイムラグがあるように感じるんだ。これは厄介なことになりそうだ。

奴の眼が光る、前方で爆発が起こる。 

「不意打ちかよ!」

僕は咄嗟に後ろに飛びのく。

しかし、

「ぐぅぅ…」

『左腕損傷!!』

ちっ、真面目にやったほうがよさそうだ、左腕をやられた。まるで肘から先がないような感覚。

『シンジ君、落ちついて、あなたの腕じゃないのよ』

「了解、落ち着きますよ」

まずい、痛みが伝わるってこういう事か、非常に痛いね。

『エヴァの防御システムは?』

『シグナル作動しません』

『フィールド無展開』

『リツコ、なんとかならないの!?』

「くっそ、オラオラオラ!!」

ナイフの突きとパンチを交互に繰り出す。相手が少し下がったので立ち上がる。

『凄いわ!シンジ君その調子よ!』

「あのねぇ……」

………全く、指示くらい出してくれないかな?

出さないなら、こっちでやらしてもらうよ。

相手に突進していき、右ストレートを顔面に当て、ナイフで刺そうとするがカンと小気味のいい音が響いた。

僕のナイフが赤い壁に阻まれる。

「な、なんだ、これ?」

必死に突くが全てが赤い壁に弾かれる。

『ATフィールド!?』

「ATフィールド?」

なんだそれ?バリアーか?ずるいな。

「攻撃が効かないんですけど!」

突然、使徒が右手を上げ、光の槍を撃ち込んでくる。それを回避し、反撃を試みるが、

「このぉ!反則だろ!」

攻撃が赤い壁に阻まれる。だんだん僕も焦りを感じて、思いっきり殴るがその焦りが隙を生んだ。奴は僕の頭を掴むと、固い何かを僕の右目に打ち込み始めた。

「!!!???」

目が痛い、目が潰れそうだ、僕の右目が壊れる。

イタイ、痛い、いたい。

「がぁぁぁぁ!!!!!」

『頭蓋前部に亀裂発生!!』

『装甲がもうもたない…』

何度打ち付けられただろう。ついにそれは僕の右目を貫通した。

「……っっ!!」

何処かに叩きつけられる感覚。意識が遠のいていく。

『頭部破損、損害不明!!』

『制御神経断線、シンクログラフ反転!!パルスが…逆流していきます!!』

『回路遮断、せき止めて!!』

『だめです、信号拒絶!!受信しません!!』

『シンジ君は!?』

『モニター反応しません!!生死不明!!』

『初号機完全に沈黙!!』

『作戦中止!パイロット保護を最優先!プラグを強制射出して!!』

『駄目です、完全に制御不能です!!』

『何ですって!?』

 (死ぬのか?ちょっとかっこ悪いかも……)
 
 
 
『よう宿主。久し振りだな?』

誰?

『俺だよ、わからねぇか?』

誰?

『それより、お前、死んじまうぜ?』

仕方ないだろ、僕は精一杯戦ったんだ、でも勝てなかったんだよ。

て、言うか4750万あればなにできたかなぁ?

『くっくっく、相変わらずだ』

……あんたが誰だかわかんないんだけど

『俺を使えよ。早くそこを退け』

よくわかんないっつーの。

『俺が代わってやるっつってんだ。退けよ』

はっ?なに言ってんの?

『くっくっく、イッツショータイムってかぁ?』




『初号機再起動!!』

『自ら顎部拘束具を引きちぎりました!!』

『そんなゥゥ動けるはずありません』

『まさか…』

『…暴走?』

そこには一匹の鬼がいた。

『ルゥォォォォォォォ!!』

その叫びは全てのものを震撼させた。

「俺に支配されないつもりか?無理だぜ?」

鬼の声が段々とだが落ち着いたものに変わってくる。

「ふ、そうそう、ちょっと痛い思いさせなきゃだめかと思ったぜ?」

鬼の目が赤くなった

「さてと、くっくっく、お前は俺に勝てない、それはお上に定められし運命なのだ!」

人に初号機と呼ばれる鬼は、凄まじいスピードで使徒に向かっていく。しかしそれは赤い壁に阻まれる。

『ダメだわ!!ATフィールドがある限り使徒には接触できない!!』

「甘い、甘い、そんなうっすっぺらな盾じゃだめなんだよ、俺は止まらない」

鬼はいったん立ち止まり、無くなった腕を再生する。

『左腕復元!!』

『すごい…』

そして万全となった両腕で赤い壁をこじ開けにはいった。

「これ以上……」

『初号機もATフィールドを展開、位相空間を中和していきます』

『いえ、侵食しているのよ…』

「抗うつもりなら……」

たやすく壁を引きちぎる。その時使徒の眼が光る。

凄まじい光線が街中をかけていく。それでも、それほどの威力がありながらも、鬼を仰け反らせることしか出来なかった。

「この上ない痛みを味あわせてやる」

両腕を押さえ引きちぎり、使徒を蹴り飛ばす。鬼はすぐさま使徒に向かって走る。突進してくる鬼に、さらに吹き飛ばされ、何百メートルも吹っ飛ぶ。倒れた使徒の上に馬乗りになった鬼は、紅き光球を何度も殴りつける。

次第にひびが入り、

『敵、初号機に取り付きました!!』

『自爆するつもり!?』

「自爆か?無駄な足掻きだ。そう思わないかね、マスター」

使徒は最後の悪あがきに、鬼を巻き込んで自爆した。それは物凄い爆発だった。しかし、それをもってしても、鬼に対して、傷ひとつ与えることはできなかった。

炎の中を悠然と歩いている紫色の鬼。

全ての人はただ呆然とそれを眺めることしかできなかった。

「目は回復しないか、まぁ俺の知ったことじゃない、後はよろしく」



目を開けると一面火の海だった。

「な、なんじゃこりゃぁぁぁ!?」

そりゃ驚いたよ、右目からだらだらと血が流れてるではありませんか。火の海なんて二の次だ。

自分の命は大切にってね………じゃなくて!

『シンジ君!?大丈夫!?』

「ああぁぁぁぁ!!血、血、血ぃぃぃぃぃ!!目、目ぇ!?な、なんでぇ!?」

『血!?今回収するから待ってて!?』

「て、言うか使徒!何処!?いや待ったゥゥゥ」

「貴方のおかげで使徒は殲滅できたわ。他になにか……?」

「眠い。非常にね…むい

そこで僕の意識は途切れた。



使徒と初号機から離れた、ビルの屋上に黒マントを羽織った男がいた。

「コングラチュレーション、明星」

 男は拍手を初号機に向けて捧げた。

「まさか、一瞬でソレを操るとはね、大した奴だよ。そう思わない?」

 男は後ろに現れた影にそう言う。

「相変わらず、そのふざけた衣装か?」

「酷いな、ビンテージ物だぜ?」

 男は大げさに肩をすくめてみせる。

「彼と闘わねばならんか」

影がつぶやくと、男は急にまじめな顔になり、

「それでまたアレ? それじゃ、人類も滅亡ですよ?」

「全く、疲れる役だなゥゥ鐘がなっても前には立てん」

男はそれに同意するように目を閉じた。そして暫く沈黙が続き、

「そういえば」

「なんだ?」

「……高所恐怖症治ったの?」

影は沈黙で返した。





後書き

はい、二話終了。

さぁ〜てっと、作品の方へちゃちゃっとね〜。

シンジ君、二重人格です。怪しい二人組でてます。以上。

さあ、感想と指摘くれ!

以上。

後書きの言い訳

後書きメンドイの。







管理人の話
はいはい。マコTです。明星って何でしょうね?しかもあの二人組み何?波乱を起こしてくれそうですね。 でわ

感想はBBSメール で。

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