そう、全ては想いから始まる。
ヒトリの少年の想いから。
この物語が終わる頃、彼らは何を思い、何を感じるだろう。
諦めか。
「僕はこうなる運命だから…。」
「うらまれてるんだ、僕。」
悲しみか。
「なんですって!?」
「絶対…。また会えるよね。」
虚無感か。
「私には、これしかないもの。」
「ただ、綺麗なだけ。それだけ。」
憎しみか。
「私は絶対に奴を許さん…。」
「問題ない。殺せ。」
愛情か。
「私は家族だと思ってる。」
「部屋は残しておくから、いつでも帰ってきてね。」
絶望か。
「これで、終わりか。短かったな…いや、長かったか…。」
「ははは、俺って。何をしてきたんだろう…。」
希望か。
「私は、それに賭けるわ。私らしくないだろうけど。」
「そう思うなら思って頂戴。」
幸福か、不幸かは彼らに聞かなければわからない。
しかし、断言できる。
これは悲しい物語である。
想いの欠片
「…さよなら…。」